こちらではむしろ俺の方が「外人」と言うべきだろう。
レガシー近辺で酒を引っ掛け、大盛りあがりしていた昨晩から始まった。
アメリカ人たち:
「の~んで飲んで飲んで、の~んで飲んで飲んで、の~んで飲んで飲んで・・、飲んでっ!!
竹ちゃんのっ!ちょっと良いとこ見てみたい!あっそれっ大きく三つ・・・小さく三つ…
あっそれそれそれそれ・・・・・♪フワッ!フワッ!!フワッ!!!フワッ!!!!」
そんなお決まりの掛け声を彼らに教えている時だった。
騒々しい男達のしわがれた声の合間から、深いウィードをすり抜けてくる8インチグラブの様に、その電話は俺の聴覚に届いたのです。
「飲んでる? 早く寝ないとな。明日・・・、行くぞ!!」
アニキからでした。
電話の切り際に、「3時」とだけ言い残したセリフが、俺の頭の中で何度もこだまする。
3時・・3時・・・3時・・・
3時って!? 何の時間だろう・・?
おやつ??
そんな事はあろうはずもなく、酔いが少しさめかけた身体が、会計を急がせる。
「集合時間のことだ・・・」
どれくらい眠っただろうか、ふと時計に眼をやると1:15分。
2時15分の目覚ましが、俺を起こしてくれるはずなのに、悪い癖がまた出た。
運動会前の少年の気持ちは、まだ抜けていないらしい。
予定通りに出発し、4:45釣行開始。
当然辺りは真っ暗で、ルアーの着水はおろか足元さえ全く見えない闇が何処までも続く。
しかし、そこは経験値が向上した為か、バックラッシュする事もなく攻め続ける。
5:15
竹のクローフィッシュにバイトっ!!
闇の中での適度な恐怖感は、五感を極限まで高めてくれる。
テニソンには不釣り合いなレイクフォーク特有のタイミングで一気に合わせる。
「ヨシッ、完全にのった!」
心地よい振動を、その生死を分かつ必死のあがきと引き換えに楽しみ、引き上げる。
「39センチか・・、もっと大きくなって、また勝負しようか」
そんな思いを魚影に託し、そっと見送った。
辺りが闇を脱ぎ捨てた頃、アニキのルアーにも朝の挨拶がやって来た。
馴れた手つきで軽々と引き寄せるが、一目で悟った。
「んっ!? 病んでいる・・」
見知らぬ釣り人に激しく傷つけられ、餌をほとんど追えていないらしい。
その頑強な頭部とは似つかわしくない痩せ細った胴体。
55センチもあるのに3lb5ozという亡骸の様な重みから、その痛々しさが伝わってくる。
きっと、最後の力を振り絞って捕食を試みたのであろう。
その行為への天罰かその後、無数の虫たちが我々を襲い続ける。
YASのルアーにも大きな当たりがあるが、痛恨のラインブレイクっ!
「悪かったよ・・、もうココはそっとしておくから・・・」
自然界に追い出される様に、我々はその場をあとにした。
近場のワンドでひっそりと糸を垂らすが、やはり許してはもらえない様だ。
俺達は車に乗り込み、完全にポイントを変えることを余儀なくされた。
新たなポイントが近づくと共に、我々の期待もより高みへと近づく。
「ココは実績がある。 必ず結果が出るはずだ。」
そんな期待をあざ笑うかの様に、幾度ものライズと太陽が交互に突き刺さる。
俺達の抵抗も空しく、数回の当たりとバラシという屈辱だけを持ち帰ることとなった。
家が近づき、落胆の空気が車内を覆い尽くしかけた時、金さんとMasterチームから朗報が入る。
我々が居たレイクフォークからは遥か離れた湖で、ウェーダーも履かずビショビショになりながら水と戯れ、まさに自然と一体となって鯉釣りを堪能した様だ。
その行為への天罰かその後、無数の虫たちが我々を襲い続ける。
YASのルアーにも大きな当たりがあるが、痛恨のラインブレイクっ!
「悪かったよ・・、もうココはそっとしておくから・・・」
自然界に追い出される様に、我々はその場をあとにした。
近場のワンドでひっそりと糸を垂らすが、やはり許してはもらえない様だ。
俺達は車に乗り込み、完全にポイントを変えることを余儀なくされた。
新たなポイントが近づくと共に、我々の期待もより高みへと近づく。
「ココは実績がある。 必ず結果が出るはずだ。」
そんな期待をあざ笑うかの様に、幾度ものライズと太陽が交互に突き刺さる。
俺達の抵抗も空しく、数回の当たりとバラシという屈辱だけを持ち帰ることとなった。
家が近づき、落胆の空気が車内を覆い尽くしかけた時、金さんとMasterチームから朗報が入る。
我々が居たレイクフォークからは遥か離れた湖で、ウェーダーも履かずビショビショになりながら水と戯れ、まさに自然と一体となって鯉釣りを堪能した様だ。
また更に別の湖では、原さんやM委員長が奮闘していることだろう。
これらについてはきっと、彼らから元気な便りが届くだろう。
自然との対話や一体感、また別々な場所に居ても心の通じ合える仲間たち・・、
そんな事を考えると、小さく微笑んでいる自分に気づかされる。
いま置かれている自分の環境全てに、どうしても言わずにはいられない。
「ありがとう」 と・・
やさしく沈んでいく西日に眉を細め、俺はそっと筆をおいた。
2 件のコメント:
先生!いつものを期待します。
真っ暗な中での夜釣りはいかがでしたか?
しかし、今日もタフだったようで。
リベンジならずですか。
夏の間(8月も?)は厳しいですかね。。
んー、今日は暑かった・・・
いやー、日曜日は暑かったですね。
僕たちはRRに鯉釣りに行って来ました。
仮想CozumelのBonefishingです。
かなり興奮しました。
今度行きましょうね。
金太郎
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